DNSの仕組み

1. DNSリゾルバーとその役割

DNSリゾルバーってなに?

インターネットでサイトを見るとき、名前(URL)だけじゃ本当の場所にはたどり着けません。 だから「名前」と「インターネット上の住所(IPアドレス)」をつなぐ案内人が必要です。 それが DNSリゾルバー。名前から住所を調べてくれる、頼れる案内係なんです。

DNSリゾルバーのしごと

どんな風に働いているのか、やさしく説明すると…

  1. 見たいサイトの名前を伝えると
  2. リゾルバーが「住所はどこかな?」と探し始めます
  3. 必要なら、何人かのベテラン(ルートサーバーやTLDサーバーなど)にも助けを求めます
  4. ついに本当の住所が見つかって
  5. ブラウザに教えて、ページが表示されます

ほんの数秒の出来事なのに、たくさんのやりとりがあるんですよ。

なぜ大切なの?

  • サイトを見るたび、必ず働いている“縁の下の力持ち”
  • 通信を安全にする技術(DNS over HTTPSなど)にも関わっていて、プライバシーを守る役目もあります
  • よく行く場所を覚えていて、すぐに案内してくれる(キャッシュ機能)賢さも持っています

おしまいに…

DNSリゾルバーは、静かで目立たないけれど、インターネットが快適に使えるよう支えてくれる存在。 知れば知るほど、すごく大切でありがたい役割だと気づきます。

次にサイトを開いたとき、そっと「ありがとう」と思ってみるのもいいかもしれませんね。

2. ルートDNSサーバー、TLDサーバー、権威DNSサーバーの説明

インターネット住所さがしのベテランたち

DNSリゾルバーが住所(IPアドレス)を探すとき、いくつかの「頼れる専門家」に順番に話を聞いていきます。その中でも活躍するのが、以下の3種類のサーバーたちです。

ルートDNSサーバー

いちばん最初に相談するのがこのサーバー。 インターネットの住所探しの「出発点」のような存在です。

  • 「この名前、どのエリアに聞けばいい?」と道筋を教えてくれる
  • 自分で住所は知らないけれど、次に聞くべき場所(TLDサーバー)を教えてくれる

まるで受付係のように、どこへ行けばいいか案内してくれます。

TLDサーバー(トップレベルドメイン)

「.com」や「.jp」など、名前の一番右側にある部分を管理しているサーバーです。

  • ルートサーバーに案内されてやってくると、「.comの住所なら、こっちだよ」とさらに詳しい案内をしてくれる
  • このサーバーも住所そのものは持っていないけれど、「権威DNSサーバー」の場所を教えてくれる

まるで“町内案内板”のように、目的地へ近づく道を教えてくれる存在です。

権威DNSサーバー

ついに、住所をちゃんと知っているサーバーに到着!

  • 名前(ドメイン名)に対応する正しい住所(IPアドレス)を持っている
  • DNSリゾルバーに「これが本当の住所です」と教えてくれる

まさに“住所台帳”のような存在で、ここまで来れば目的地までまっすぐ進めます。

このように、DNSリゾルバーは「受付」→「案内板」→「台帳」と順番に頼って、確実に住所を探し出しているのです 📌

3. DNSクエリの流れ(再帰的クエリと逐次的クエリ)

DNSクエリってなに?

インターネットで「www.example.com」にアクセスするとき、コンピュータは「この名前のIPアドレスは何?」とDNSに聞きます。
この「聞くこと」をDNSクエリと言います。


2つの聞き方:再帰的クエリと逐次的クエリ

DNSクエリには2つの聞き方があります。


A. 再帰的クエリ

ユーザーがDNSサーバーに質問すると、そのDNSサーバーが「答えがわかるまで」他のDNSサーバーに何度も聞きに行って、最後に答えを教えてくれます。

つまり、ユーザーは1回質問するだけで答えが返ってくるので、楽で便利です。


B. 逐次的クエリ

ユーザーがDNSサーバーに質問すると、そのDNSサーバーは「答えはわからないけど、次に聞くべきDNSサーバーの場所はここだよ」と教えます。

そしてユーザーがその次のDNSサーバーに聞きに行き、また違うDNSサーバーを紹介され…という流れで答えを探します。

この場合、ユーザーが何度も質問しなければいけません。


まとめ

聞き方DNSサーバーの役割ユーザーの負担DNSサーバーの負担
再帰的クエリ答えがわかるまで代わりに調べる少ない大きい
逐次的クエリ次に聞く場所を教えるだけ多い小さい
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